『理事長のひとりごとvol.51』~「東条東小学校が閉校です。」
令和3年4月1日、加東市の小中一貫教育方針に基づいて東条地域にある東条東、東条西両小学校と東条中学校が統合されて、市立東条学園小中学校が開校します。しかし、新校舎は現在建設中のため、来年の1月までは東条東、東条西小学校の児童全員が東条東小学校校舎で一緒に学び、中学生は東条中学校校舎で生活します。
私の母校である東条東小学校は、明治九年に上東条村の勧善、積善、日耕、有終の四小学校と中東条村にあった淳明、競明小学校が合併して第十一番小学東条校が誕生しました。
その後、校舎は幾度か建てかわりましたが、百四十五年間にわたり私たちを見つめ続けてくれた東条東小学校が閉校します。
一昨年、依頼を受けて閉校事業実行委員会の記念紙部会を受け持つことになり、部会のメンバー6名でいろいろ協議の結果、平成7年の東条東小学校創立百二十周年記念誌発行以降の卒業生と在校生を対象に、『子ども達を主役にした思い出作り』をコンセプトにして作ることになりました。
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紙面はフェイスブックやインスタグラムのように写真を中心の構成にして一目でわかるようにすると共に、各卒業生の中から代表して思い出を語って頂きました。どの写真を見てもキラキラ輝く子供たちの笑顔があります。
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また、3月28日には東条東小学校閉校記念式典が体育館で挙行されました。コロナ禍のため保護者は出席せず、5・6年生の児童と来賓、実行委員そして一部の学校関係者のみです。4年生以下の児童は、それぞれの教室においてリモートでの参加となりました。これもコロナ禍ゆえの新しいスタイルだと思います。
式典は3部構成で、9時30分から第1部、「閉校式」が岸本記念式典部長の司会で始まり、小池閉校事業実行委員長、藤原学校長、安田市長と挨拶が続きました。
校旗返納の場面では、藤原学校長から藤本教育長へ校旗が渡されたとき、何か一抹の寂しさを覚えました。
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そして、校歌を全員で斉唱して第1部が終了しました。
第2部は、「スライドショー」です。昔と今の学校生活の違いを比較した写真や各卒業年度の思い出の一コマ、在校生の様子を学年毎に紹介するわずか8分ほどのスライドショーでしたが子供たちは食い入るように見ていました。
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少し休憩を挟んで、第3部「ミニコンサート」が始まりました。この企画は、記念式典部がいろいろ議論して決めたのですが、やはり子ども達を主役にした思い出作りをしたかったとのことでした。
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チューバ奏者2名とピアノ奏者1名からなるトリオで 、架空のチューバ星から来たチューバマンと地球にいるチューバ奏者が掛け合いをしながら、そこに謎のピアニストが絡んで演奏をするという体で話が進みました。 サン=サーンスの「白鳥」やアメリカのジャズナンバーなどが続き、最後に「花は咲く」を演奏してくれましたが、始めはあまり馴染みのない曲だという感じの子ども達も「花は咲く」の時は、うなずいたり口ずさんでいる子もいました。生の音楽は、子供たちの心の中に響いたことだと思います。
結局、50分の予定のところ、力が入ったのか1時間ほどのミニコンサートになりました。
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トリに、藤原学校長が指揮をして、チューバマンも演奏に加わって全員で東条東小学校の校歌を歌いました。これでこの校歌を歌うのが本当に最後だということでみんな大きな声で歌いました。
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この閉校記念式典で、一つの歴史が終わり、そして新しい歴史が始まります。このような記念すべき瞬間に立ち会えたことに感謝した一日でした。