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2018-05-11

『理事長のひとりごと vol.11』~「おづきようか」と「鯉のぼり」

今月は、五月の風物詩をふたつ。

『おづきようか』

五月八日は、旧暦の卯月八日「うづきようか」の花祭り。お釈迦さんの誕生をお祝いする日です。

私たちの地域では、「おづきようか」といい、地区の公民館で、いろいろな花で飾った小さなお堂(花御堂)の中に、甘茶の入った水盤を置き、あかちゃんの姿のお釈迦様の像(誕生仏)を祀ります。誕生仏の頭からひしゃくで甘茶をそそいでお参りします。

『天上天下唯我独尊!(てんじょうてんげゆいがどくそん)』

お釈迦様が誕生したとき、天から甘い露が降り注いで身体を清めました。するとお釈迦様はすぐに立ち上がり、7歩進んで右手で天を指し左手で大地を指し、「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)」と言ったそうです。これは、「この世に自分より尊いものはない。つまり人間ひとりひとりが一つしかない命をいただいている尊い存在である。」ということを意味し、このときの立ち姿が後に誕生仏といわれるようになったと伝わっています。

また、個人の家では、高く掲げた竿に赤花やモチ花をつけ、ぼた餅とタケノコや蕗(ふき)など七種類の煮しめとお茶をお供えしてお祝いします。

最近では、個人でお祝いする家が少なくなりましたね。

『鯉のぼり』

真っ青な空に悠然とおよぐ鯉のぼり。ああ、この時期になったのだなあと思いますね。最近は、田舎でも生活様式や環境がずいぶん変わり、昔ながらの鯉のぼりを庭先に上げるお家が少なくなりました。

でも、子を思う親の心はいつになっても同じです。私たちも、それぞれの親に感謝するとともに、花祭りのお釈迦さんの教えにあるように、人間ひとりひとりが一つしかない命をいただいている尊い存在であることをあらためて認識して、日々の活動を頑張っていかなければいけないと思いました。

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