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2019-10-18

『理事長のひとりごとvol.29』~「わたしの山田錦物語其の三」

この度の台風19号で被害に遭われた大勢の皆さん方に心からお見舞い申し上げます。また、水浸しになった圃場に呆然とされている方々のお気持ちを思うと、同じ農業者として察するに余りあります。
どうか、一日も早い復興をお祈りしています。
さて、今回のひとりごとは、私の山田錦の収穫についてお話しします。

今年の山田錦は、6月の田植え後の日照不足や長雨のせいでしょうか草丈が伸びてしまいました。
8月初旬に受けた穂肥診断(注1)で、平年では穂肥時の草丈が90cm位のところ1mを越える稲もありました。山田錦は穂肥が多すぎると倒れやすい品種のため通常の半分の量に抑えました。

そして出穂(しゅっすい)ですが、穂肥診断時の予想の通り8月25日頃に穂がそろいました。これは平年より1週間早く、それにより登熟が早まり稲刈りも10月5日より始めました。お陰様で私の圃場では台風19号が来る前に収穫を終えることができましたが、まだ稲刈りの終わっていない圃場も多く見受けられます。
今年の山田錦ですが、刈り取った籾の量は多かったのですが、乾燥調整をした結果、米が細く中米(ちゅうまい:規定の2.05mm以上に育っていない粒)が多くて、良い出来ではありませんでした。
今年の総括については、農業改良普及所の評価を待たなければなりませんが、気候変動が大きく影響しているのではないかと思います。
毎年、いろいろ試してみてはいるのですがうまくいきません。やはり毎年一年生です。
後は、稲木がけをしているヤマフクモチと赤米・黒米の稲こきをする予定です。

(注1)穂肥診断・・JAが行っている山田錦の穂肥指導で、幼穂(ようすい)の大きさや葉鞘(ようしょう)のチッソ含有率、草丈などから穂肥の量や施肥時期、出穂時期予想をするもの。

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